睡眠障害は、睡眠の量と質によって様々なカテゴリーに分類されます。
睡眠の異常
1. 不眠症 (インソムニア)
睡眠の量と質の両方が損なわれている状態です。睡眠障害の中で最も多いタイプです。原因としては、環境の変化、心理的要因、身体的要因、薬物などが考えられます。治療には、睡眠導入剤や睡眠薬による薬物療法と、精神療法などの非薬物療法があります。
入眠障害: なかなか寝付けない、 なかなか眠れない状態をさします。
熟眠障害 眠りが浅い、睡眠時間の割りには寝た気がしないものをいいます。
早朝覚醒: 朝早く目が覚めてしまい、結果的に睡眠時間が短縮してしまう状態をいいます。
中途覚醒: 夜中に何度も目が覚めてしまう状態。 中高年に多くみられます。
2. ナルコレプシー(居眠り病)
起床時の急激な眠気(睡眠発作)、笑いや怒りなどの感情で脱力する情動脱力発作、入眠時の幻覚、睡眠麻痺(金縛り)などの症状が出る病気で、15~20代に多く発症します。
3. 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
睡眠中に10秒以上の無呼吸発作が繰り返し起こる疾患です。無呼吸が頻発すると、睡眠が妨げられ、日中の居眠りを引き起こし、重大な事故(交通事故など)につながる可能性があります。肥満や高齢の男性に多くみられます。
睡眠中に随伴する症状
夜きょう (夜泣き症)
小児が睡眠中に突然起きて泣き叫んだり、恐怖の表情を示す症状をいいます。 成長とともに消失していきます。
夜尿症(いわゆる 「おねしょ」 のこと)
睡眠中に無意識に排尿する症状で、4歳以後の小児につけられる病名です。 こちらも、 成長とともに自然に治ることが多い病気です。