【各論】体温調節

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【各論】体温調節
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体温調節

哺乳類の一種である人間 (ヒト)は、常時体温が37℃前後に保たれています。 ヒトの体内では、熱(体温)を産生する機構と熱を放散する機構が存在し、両者の強弱によって、体温が一定に保たれるのです。 ところで、 どうして熱を一定に保つ必要があるのでしょうか。

哺乳類の一種であるヒトは、常に37℃前後の体温を保っています。人間の体には、熱(体温)を作り出す仕組みと、熱を放出する仕組みがあり、この2つの仕組みの強弱で体温を一定に保っているのです。なぜ、体温を一定に保つ必要があるのでしょうか?


それは、体内で起こる化学反応に必要な酵素のほとんどが最も働きやすい温度(至適温度)がちょうど37℃前後だからなのです。
熱は代謝活動、つまり物質の合成・分解の際に生じます。 生命の維持に最小限必要な代謝を「基礎代謝」といい、体表面積当たりに産生される熱量 (kcal) は男女とも2歳児で最も高く、加齢とともに低下します。

基礎代謝

これは、体内で化学反応が起こるために必要な多くの酵素が最もよく働く温度(至適温度)が、ちょうど37℃前後であるためです。
熱は、代謝活動、つまり物質の合成や分解を行う際に発生します。生命維持に必要な最低限の代謝を「基礎代謝」といい、体表面積あたりの熱量(kcal)は男女とも2歳児が最も高く、年齢とともに減少する。

また、 熱産生は主に骨格筋や肝臓で行われます。 身体を動かす際には骨格筋による熱産生が増え、 食事のあとは、さまざまな化学反応が行われる肝臓での熱産生が増えていきます。

熱の産生は、主に骨格筋と肝臓で行われます。骨格筋での熱産生は運動時に増加し、肝臓での熱産生は食後に様々な化学反応により増加します。


体温は、腋窩温、口腔温、 直腸温の順に高くなり、 午前6時頃が最も低く、午後2~8時頃最も高くなります。 また、 朝起きた直後の体温は「基礎体温」 といい、 成熟期の女性は性周期によって基礎体温が変化します。

体温は腋窩温、口腔温、直腸温の順に上昇し、午前6時頃が最も低く、午後2時~8時頃が最も高くなる。朝起きてすぐの体温を「基礎体温」といいます。


では次に、基礎代謝に上乗せされる熱の産生、 熱の放散の仕組みをみていきましょう。

次に、基礎代謝に加わる熱生産と熱放散のメカニズムについて見ていきましょう。

熱產生


筋肉運動(身体活動) … 骨格筋による熱産生で、激しい運動の際には通常の2倍近くになります。
ホルモンの影響 …甲状腺ホルモンやアドレナリンの影響によって代謝が亢進されます。
特異動的作用 …食事を摂ると代謝が亢進することにより熱が産生されます。

熱放散

伝導・・・熱は皮膚や粘膜から体表面の空気や物体に伝わります(伝導)。これは、皮膚の中の温かい血液から、冷たい空気や物に熱が奪われるからです。入浴後、顔や手足が火照るのは、温まった体を冷やすために皮膚表面の血管が拡張するためです。一方、外気温が低いときは、体温の変動による損失を減らすために血管を収縮させます(皮膚が白っぽくなる)。

対流・・・肌に触れている空気が体表で温められると、その空気は上昇し、体表で再び冷たい空気と入れ替わることを対流といいます。風が吹くと涼しく感じるのは、対流が促進されるからです。一方、衣服は皮膚と衣服の間に厚い空気の層を作り、対流を遮断して暖かく感じさせるため、保温効果があるのです。

蒸発・・・水分の蒸発は、皮膚(発汗)と呼吸器(呼気)を通じて行われます。このとき、皮膚からは気化熱(液体から気体に変化するのに必要な熱)が奪われる。これを「不感蒸発」といいます。


発汗…伝導、対流、不感蒸泄による熱放散では熱のバランスが維持できないときに起こります。

体温調節中枢

これらの熱生産と熱放散の機能は、脳の視床下部にある「体温調節中枢」によって調節されています。皮膚や粘膜から感知した情報がこの中枢に伝わり、自律神経系や内分泌系を活性化させて体温を維持すします。

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