【必修問題】社会環境

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【必修問題】健康に影響する要因
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職業と健康障害

職業病と健康障害については多岐にわたるため、厚生労働省から出されている資料を下記に共有しますので、確認してみてください。

出典元:職業病リストー厚生労働省

職業病と労災についてはセットです。少しおさらいをしておきましょう

労災保険制度とは

  • 労災保険制度は、労働者の業務上の事由または通勤による労働者の傷病等に対して必要な保険給付を行い、あわせて被災労働者の社会復帰の促進等の事業を行う制度です。その費用は、原則として事業主の負担する保険料によってまかなわれています。
  • 労災保険は、原則として 一人でも労働者を使用する事業は、業種の規模の如何を問わず、すべてに適用されます。なお、労災保険における労働者とは、「職業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を支払われる者」をいい、 労働者であればアルバイトやパートタイマー等の雇用形態は関係ありません
  • 労災年金給付等の算定の基礎となる給付基礎日額については、労災保険法第8条の3等の規定に基づき、毎月勤労統計の平均給与額の変動等に応じて、毎年自動的に変更されています。

労働環境

看護師国家試験の過去問題には、労働に関する法律との関連を問うものが何度も出題されています。それぞれ簡単に見ていきましょう

労働基準行政の主な法制度

1.労働基準法

昭和22年制定。労働条件に関する最低基準を定めています。
賃金の支払の原則・・・直接払、通貨払、全額払、毎月払、一定期日払
労働時間の原則・・・1週40時間、1日8時間
時間外・休日労働・・・労使協定の締結
割増賃金・・・時間外・深夜2割5分以上、休日3割5分以上
解雇予告・・・労働者を解雇しようとするときは30日以上前の予告又は30日分以上の平均賃金の支払有期労働契約・・・原則3年、専門的労働者は5年この他、年次有給休暇就業規則等について規定しています。
○ 労働基準法の改正・長時間労働の抑制を目的とした労働基準法の一部を改正する法律が第170回国会で成立し、平成22年4月1日から、1か月60時間を超える時間外労働の割増賃金率は5割に引き上げられました(中小企業には当分の間適用を猶予)。

2.最低賃金法

昭和34年労働基準法から派生。賃金の最低額を定める法律です。
地域別最低賃金・・・各都道府県ごとに、産業や職種を問わず、すべての労働者及び使用者に適用されます。
令和4年度全国加重平均時間額:961円

政府目標は1000円です


特定(産業別)最低賃金・・・原則、都道府県内の特定の産業について決定されます。
2020年9月時点は全国で228件が設定されています。

特定(産業別)最低賃金額を下回る賃金しか支払わない場合には、労働基準法で30万円以下の罰金が定められています。

3.労働安全衛生法

昭和47年労働基準法から派生。

(1)危険防止基準の確立(2)責任体制の明確化及び(3)自主的活動の促進等により、職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的としています。

労働安全衛生法の概要

事業場における安全衛生管理体制の確立
  総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、産業医等の選任
  安全委員会、衛生委員会等の設置事業場における労働災害防止のための具体的措置
  危害防止基準:機械、作業、環境等による危険に対する措置の実施
  安全衛生教育:雇入れ時、危険有害業務就業時に実施
  就業制限 :クレーンの運転等特定の危険業務は有資格者の配置が必要
  作業環境測定:有害業務を行う屋内作業場等において実施
  健康診断 :一般健康診断、有害業務従事者に対する特殊健康診断等を定期的に実施国による労働災害防止計画の策定
  厚生労働大臣は、労働災害を減少させるために国が重点的に取り組む事項を定めた中期計画を策定。

※労働安全衛生法のほか、労働安全衛生分野の法律として、じん肺法や作業環境測定法がある

4.労働者災害補償保険法

昭和22年制定。業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に対して必要な保険給付等を行うことを目的としています。

5.労働契約法

平成20年3月1日施行。就業形態が多様化し、労働条件が個別に決定されるようになり、個別労働紛争が増加しています。そこで、紛争の未然防止や労働者の保護を図るため、労働契約についての基本的なルールをわかりやすく明らかにしたものです。

以下は厚生労働省が労働に関する法律をわかりやすくまとめたものです。共有します。

出典元:労働基準情報:労働基準に関する法制度ー厚生労働省

ワーク・ライフ・バランス

厚生労働省が出している、ワーク・ライフ・バランスについてご紹介します。

仕事と生活の調和に関する主な制度

仕事と生活の調和実現のための取組

平成19年12月に、「ワーク・ライフ・バランス推進官民トップ会議」において、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章及び 「仕事と生活の調和推進のための行動指針が策定されました。その後、施策の進捗や経済情勢の変化を踏まえ、「憲章」と「行動指針」に新たな視点や取組を盛り込み、 また、政労使トップの交代を機に、仕事と生活の調和の実現に向けて一層積極的に取り組む決意を表明するため、平成22年6月29日、政労使トップによる新たな合意が結ばれました。

  • ※仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」は、国民的な取組の大きな方向性を示すもの。「仕事と生活の調和推進のための行動指針」は、企業や働く者等の効果的な取組、国や地方公共団体の施策の方針を示すもの。
  • これらを受けて、厚生労働省では、企業などに対する支援事業を実施し、労使の自主的取組を推進することにより、長時間労働の抑制、年次有給休暇の取得促進、特に配慮を必要とする労働者に対する休暇の普及等、労働時間等の設定の改善(※)に向けた取組を推進しています。
  • ※年次有給休暇の取得促進や長時間労働の抑制等、労働者の健康と生活に配慮するとともに、多様な働き方に対応したものへと改善すること。

テレワーク普及促進対策

情報通信技術(ICT)を活用し、時間と場所を有効に活用できる柔軟な働き方であるテレワークは、子育て・介護と仕事の両立の手段となるなどワーク・ライフ・バランスの実現にするほか、多様な人材の能力発揮が可能となるものです。

「ニッポン一億総活躍プラン」(平成28年6月2日閣議決定)、「世界最先端IT国家創造宣言」(平成28年5月20日閣議決定により改定)、「経済財政運営と改革の基本方針2017」(平成29年6月9日閣議決定)、「未来投資戦略20172016」(平成29年6月9日閣議決定)といった閣議決定や、「働き方改革実行計画」(平成29年3月28日働き方改革実現会議決定)においても、 テレワークの推進等が掲げられています。

現在、テレワークの普及促進については政府全体で取り組んでいるところであり、厚生労働省においても、適切な労務管理下におけるテレワークの普及を図るため、労務管理の留意点等を示した 「情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」の周知 など普及促進を図っています。

法律やワーク・ライフ・バランスといった横文字だと、難しく感じますが、要は仕事と生活の調和というように、日本語で理解するとわかりやすのではないでしょうか。

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