人間の体を構成する成分で最も多いのは水で、2番目に多いのはタンパク質です(質量比率)。つまり、私たちの体は、ほとんど水とタンパク質でできているのです。
通常のタンパク質は何色かご存知でしょうか?
豆腐や牛乳のように白色をしているのが普通です。
ほとんど水とたんぱく質の集まりである私たちの体には、メラニンなどの色素がいくつか含まれており、そのため色の濃淡があります。
血液(赤茶色)、肝臓(赤褐色)、胆汁(分泌時緑褐色)、便(茶褐色)、尿(黄色)にはそれぞれ特有の色がありますが、すべて同じ茶色の色素であるビリルビンが含まれています。
肝臓の病気などで起こる黄疸は、体内のビリルビン(胆汁色素)が過剰になり、目や皮膚が黄色くなることです。
ビリルビンは、老化した赤血球が脾臓で分解されるときに、血液中に放出されます。
この段階ではまだ水となじんでおらず、間接ビリルビン(非抱合型ビリルビン)と呼ばれます。
それが肝臓に運ばれると、抱合という過程を経て直接ビリルビン(抱合ビリルビン)になります。
直接ビリルビンは最終的に胆汁の成分として胆嚢を経由して十二指腸に分泌されます。黄疸がある場合、ビリルビンの発生源を特定する必要がある。
黄疸の分類
1. 溶血性黄疸 (肝前性)
特に間接 (非抱合型) ビリルビン上昇
溶血性貧血 通常の新生児黄疸など
2. 肝細胞性黄疸 (肝性)
抱合型が優位に上昇
肝硬変など
3. 閉塞性黄疸(肝後性)
特に直接 (抱合型) ビリルビン上昇
胆石 膵頭部癌など
黄疸では、まず結膜(白目の部分)が黄色くなる症状が出ます。
その後、特に閉塞性黄疸では、皮膚のかゆみ、褐色の尿、灰白色の便が顕著な症状として現れます。
便に色素が通らない場合は、便は灰白色です。