呼吸器や心臓に問題がある人は、何の助けもなく呼吸することが困難で、1年365日、ずっとつらい状態です。
しかし、意識があるだけに、「このまま死んでしまうのではないか」という精神的な不安は大きい。
そばにいて、手を握ったり、背中をさすったり、やさしい言葉をかけてあげるといいでしょう。
また、上体を起こす(正座の姿勢、ファウラーの姿勢)ことも効果的です。
横隔膜が下がり、呼吸の幅が広がり、呼吸が楽になるからです。
また、下肢からの静脈還流が減少するため、心拍出量も減少します。
これは、心臓の仕事量を減らすことになるので、心不全の方にとって有益です。
特に、左心不全の患者さんは、呼吸困難や肺うっ血が起こるため、自発的に座位呼吸の姿勢をとるようになります。