浮腫(むくみ)とは、組織の細胞と細胞の間に水分がたまり、腫れた状態のことをいいます。
体重が大幅に増えた場合など、むくみを放っておけないケースもあります。
なぜ、細胞と細胞の間に水がたまるのでしょうか?
この水分は、主に血液の液体部分である血漿の成分です。
血漿とは、血液中の液体で、栄養分やミネラル(電解質)を溶かして体の組織に運び、再び血液に戻す働きをしています。
この血漿は心臓から送り出され、動脈を通り、毛細血管を通って細胞の間を通り、静脈(一部はリンパ管)を通って心臓に戻る。
つまり、心臓の働きが悪くなったり、静脈の流れが悪くなると、細胞と細胞の間に水がたまり、「浮腫む」のです。
浮腫の原因
①心不全: 毛細血管の内圧が上昇することによる
② 腎性浮腫 :尿量の減少によってからだに水がたまる
③肝硬変: 血漿蛋白がつくれず血管の外に水があふれる(血漿膠質浸透圧の低下)
④ネフローゼ症候群 : 血漿蛋白が尿にもれる (蛋白尿) (血漿膠質浸透圧の低下)
⑤リンパ管閉塞: 乳癌の切除後などのリンパ郭清 (周辺リンパ節の除去)による還流不全
⑥ 低栄養
⑦ その他 : 甲状腺機能低下、火傷(やけど)による損傷、副腎皮質ステロイド薬の副作用など